こういった大学留年者やワケありの人に向けて、公務員試験に合格して採用される方法を実体験を元に解説します。
- とにかく何でもいいから公務員になりたい!
- 現役ストレート生には面接で勝てそうにない
- ただの怠慢で留年しちゃって面接で何て言おうかな
なんていう周りに引け目を感じている公務員試験受験生に向けて書きました。
公務員になってしまえばこれまでの経歴なんてほとんど関係ありません。
がんばって周りを見返してやりましょう。
・国家一般職と地方上級の比較(筆記と面接の割合など)
・筆記で稼いだアドバンテージで人事院面接は乗り切れる
・官庁訪問では不人気省庁をターゲットにするべし
・官庁訪問が全滅でも不人気省庁からのスカウトがくる
国家一般職と地方上級の比較
国家一般職は地方上級(県庁とか)に比べて面接の比重が低いと言われています。
地方上級の試験は地域によって筆記試験の点数の扱いが異なります。
大きく2つに分けると、積み上げ方式とリセット方式があります。
1次試験(筆記試験)、2次試験以降(面接や論文等)の点数を合計し、総合得点で最終合格者を判定する方法。
筆記試験で高得点をとればとるほど最終合格=採用につながる
最終試験(面接)の点数のみで最終合格者を判定する方法。
1次試験は1次試験の点数のみで合否判断。2次試験は2次試験の点数のみで合否判断する。
筆記が高得点だろうがギリギリだろうが最終面接が全て
また、一応積み上げ方式ではあるものの、筆記:面接=1:9 というような実質的なリセット方式で試験を行っている自治体もあります。
地方上級の多くはリセット方式もしくは実質的なリセット方式を採用しています。
要するに、大卒ストレートや、ちゃんとしたキャリアのある人たちに比べて劣っている私たち訳あり物は、面接のみの勝負だと勝ち目が少ないです。
「なにがなんでも地方公務員になりてえ!」っていう人以外は、勝ち目の少ない勝負に時間を注ぐともったいないので、筆記試験の勉強は国家一般職に焦点を合わせることが重要です。
ついでに地方上級も受けてみて受かったらラッキーぐらいの感じで考えたほうがいいと思います。
でも、明らかに新卒を優遇する所(財務専門官など)もあるからリサーチが重要だよ!
筆記で稼いだアドバンテージで人事院面接は乗り切れる
結論から言うと、人事院面接は楽勝です。
面接前に提出する面接カードに沿って質問がされます。
トリッキーな質問はほぼないと考えて良いです。
時間は15分位で終了するので、拍子抜けすると思います。
というのも、人事院面接をパスしたところでその後には官庁訪問が待ち受けているので、ここでは「相当ヤバい思考を持った人」や「明らかにコミュニケーションが取れない人」などを振るい落とすぐらいの面接なんだと思います。
ちなみに自分の時にされた質問は、
- 志望動機は?
- これまで力を入れて取り組んできたことは?
- 最近関心のある事項は?
- 自己PRを1分で
という面接カードそのままの質問でした。
とはいえ、面接対策はしっかりしておく必要があります。
ただし、1次試験終了後から対策しても十分間に合いますので、1次試験までは筆記の勉強に集中しましょう。
ちなみに人事院面接は五段階評価(A・B・C・D・E)です。
E評価だと筆記がどれだけよくても足切りとなります。
私は、質問には回答できたものの相当カミカミだったのにB評価でした。
なのでしっかり対策すれば問題なくクリアできる試験となっています。
官庁訪問では不人気省庁をターゲットにするべし
私自身、官庁訪問は3省庁しか行っておらず、あまり力を入れていなかった(国税専門官が第一志望だったため)ので、官庁訪問では採用を勝ちとることができませんでした。
採用されなかった理由を分析すると
- 人気の省庁しか官庁訪問しておらず、競争率が高かった
- 省庁の分析を怠っていた
- 数を打たなかった
- 面接対策(留年した理由など)のツメが甘かった。
などがあります。
ただ、間違いなく言えるのは
「不人気で定員割れの省庁はいくつも存在する」
ということです。
ここではどこの省庁が不人気かということは明言しませんが、合同説明会(2020年度はコロナの影響でWEBで実施されたようです)や、個別説明会に足を運べば、どういう省庁が人気で・どういう省庁が人気がないのかというところが見えてきます。
不人気省庁の例として
- 全国転勤がある
- 知名度が低い
- イメージが悪い
などがあります。
基本的に公務員試験は予備校などに頼らずに独学で合格できると思っていますが、この情報収集に関しては予備校の力を頼ったほうが省力化できるとおもいます。
ただ今の時代はインターネットを通じてほとんどの情報が手に入るので、労力さえ惜しまなければ問題ないとも言えます。
私を反面教師にして、積極的に情報収集・官庁訪問を行ってもらえればと思います。
官庁訪問が全滅でも不人気省庁からのスカウトがくる
国家一般職受験者の中では通称「スカウト電話」と呼ばれています。
普通の官庁訪問は受験生が官庁に対して面接を申し込むのに対して、スカウト電話は、
「うちの省庁の説明会にきてくれませんか?その後面接をしますんで」
みたいな感じで、省庁サイドから面接の勧誘があります。
私の場合、官庁訪問開始1週間後くらいから3件きました。
そのうちの1つの機関から採用をいただいてしばらく勤務させてもらいました。
採用後人事担当者に聞いたところ、
「うちは他の省庁と比べて不人気で毎回定員割れだから、最終合格者名簿からガンガン勧誘してるんだ」
とのことでした。
採用面接についても意思確認程度のもので、私の場合11人受験者がいて10名採用されていました。
不人気省庁はとにかく頭数を揃えるのが最優先なので、人物評価をしている余裕はないとのことです。
ワケ有り者にとってはありがたい話です。
国家一般職に最終合格して採用漏れになるのは2%ほどだそうです。
相当変なヤツじゃない限りどこかしらから採用されます。
多留やワケありで公務員になりたいなら国家一般職がオススメな理由まとめ
- 筆記試験ができれば面接は最低限できればOK
- 最終合格すればさまざまな官庁に数を打てる
- 不人気省庁はとにかく頭数を揃えるのに必死なので受験者の経歴は気にしていない。
公務員試験は多留やワケあり者が普通の人と平等に勝負できる人生最後のチャンスなんじゃないかなと思います。
いままで自堕落に過ごしてきた人も心を入れ替えて受験に取り組めば人生の軌道修正ができます。
私も人生のレールから外れかかっていましたがなんとか公務員になったおかげで持ち直せたと思っています。
ワケあり公務員受験生の励みになればいいなと思います。